めっちゃ絞れる!レモンしぼり器 商品ブランディング

見た目はカメ。でも正体は…レモンしぼり器!?
その名も「めっちゃレモンしぼり器カメレモン」——今回は、開発段階から関わらせていただいたユニークな商品ブランディングの事例をご紹介します。

きっかけは、セミナーからのご縁

このプロジェクトのはじまりは、弊社が主催する「自社商品開発ワークショップ」にご参加いただいた企業様(ミノル化学工業株式会社・東大阪)からのご相談でした。

「今、開発中の商品があって…パッケージや販促のデザインをお願いしたいんです」

そうしてご紹介いただいたのが、商品の発明者である丹羽眞理子さん。製造を担うのがミノル化学工業様。ブランディングデザインは弊社が担当し、三者で進めることになりました。

これ、レモンしぼり器なんです

商品名は「カメレモン」。形がカメに似ていることから名付けられた、ユニークなレモンしぼり器です。

とはいえ、正直最初の印象は――
「えっ、今さらレモンしぼり器?」(笑)

だって、市場にはすでに数えきれないほど存在しているジャンル。100円ショップでも手に入るし、価格競争は激しい。でも、発明者の丹羽さんから、開発に込めた想いや機能へのこだわりを聞く中で、私たちの気持ちも動きました。

試作の経緯。最初は木型から始まりました。

誰に届ける?どこで売る?から考えるブランディング

最初に立てた問いは「この商品は、誰に・どこで・どんな風に届けるものなのか?」という点。価格や素材から考えると、いわゆる“便利グッズ”として主婦向けに売るには競合が多く、埋もれてしまう可能性がありました。

そこで視点を切り替えました。「意識高い系の若い男性向けに売ったらどうだろう?」カクテル好き・スポーツ好き・健康志向——そんな人たちの“自分磨きアイテム”としての位置付け。

しかし実際に男性たちにヒアリングをしてみると、「素材がプラスチックって時点でチープに見える」「機能は良さそうだけど、価格とのバランスに違和感がある」という意見が多数。

そこで再度、立ち返ることにしました。

地域からヒントをもらう。“レモン好き”な人たちの存在

打ち合わせを重ねる中で、ミノル化学の押川社長が持参した1枚の新聞記事に注目が集まりました。テーマは「レモンをきっかけとした地域おこし」。

“レモン”にこだわって活動している地域があるなら、そこにこの商品を届けることはできないか?私たちが住む大阪でいうなら、以前に堺市の「泉北レモン」の話を聞いたことがある。早速、「一般社団法人 泉北レモンの街ストーリー」の代表理事・苅谷由佳さんへコンタクトを取り、活動内容や地域の想いを伺うために現地へ訪問しました。

商品サンプルとレモンを持参し、さっそくしぼってもらうと…
「めっちゃしぼれますね!!」

レモンの扱いに慣れている皆様から、絶賛の声。

代表理事の苅谷さん

その後のヒアリングで見えてきたキーワードがこちら:

✔ 爽やか
✔ おしゃれ
✔ レモングッズを愛する層が一定数いる

つまり、「レモンが好きな人たちにとって、レモンアイテムは機能性だけでなく、“自分らしさ”や“楽しさ”を表現するグッズでもあるということ。
この気づきが、ブランディングの軸を大きく方向づけました。

ターゲットは、“おしゃれなレモン好き” な女性

こうして私たちは、「お料理やお菓子づくりが好きなおしゃれな奥様層」へターゲットを再設定。レモンのある暮らしを楽しむ、“レモンファン”に向けてブランディングを行うことに。

商品名「カメレモン」は、発明者・丹羽さんの「親しみやすくて可愛いものがいい」というご希望をベースに、ロゴデザインを展開。
カメとレモン、異なるモチーフをどう融合させるかには苦労しましたが、「見た目のユニークさ×機能性×ストーリー性」の掛け合わせで、印象に残る商品に仕上げました。

現地イベントで、リアルな声と手応えを

泉北レモンの街ストーリー・苅谷さんのご計らいで「泉北レモンフェスタ」に完成した商品を携え、出店。お子様から大人まで多くの方にレモン絞りを体験していただき、直接感想をいただくことができました。

「かわいい!」「絞りやすい!」「家でも使ってみたい!」その場で購入してくださる方もいらっしゃり、嬉しい手応えを感じました。

前列真ん中が発明者の丹羽眞理子さん・ミニオンをかぶっているのがミノル化学押川社長(笑)

商品はAmazonでも販売中!今後の展開も視野に

「めっちゃレモンしぼり器カメレモン」は現在、Amazonにて販売中。今後はさらに販路を広げ、展開中です。めっちゃしぼれるので、ぜひ!お手にとってみてください。

ブランディングは、モノに “物語” を宿すこと。

ただパッケージをつくるのではなく、
✔ 商品の価値を誰に届けるのか?
✔ どういう背景や想いがあるのか?
✔ どこでどう売ると響くのか?

そんな“物語”までデザインするのが、私たちのブランディングです。

「うちの商品、もっと魅力的に伝えたい」
「販促物も世界観をそろえていきたい」
「イベントや地域連携も視野に入れたい」

そんな時は、ぜひ一度ご相談ください。
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